字幕ほにゃく犬のダラダラほにゃく日記

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「ニュルンベルク裁判」読了

 ちびちび読み進めていた「ニュルンベルク裁判」を読み終わった…。面白かった!この方面に詳しい方や、歴史がご専門の方にとっては物足りない内容なのかもしれないけれど、私みたいに「広く浅く」歴史を知りたい者にとっては(深く掘り下げる時間がないし…)とても分かりやすくてよかった。お恥ずかしながら、ニュルンベルク裁判については、ほとんど知らなかった(恥)。ニュルンベルク裁判に続く「継続裁判」に至っては、まったく知らない状態。断片的な知識(たとえば、ヴァイツゼッカー元大統領が、継続裁判の被告となった父親の弁護をしたとか)はあったものの、何があったのか、どういう人が裁かれたのかなどはサッパリ…💦💦

 

 結局、ナチというとてつもない巨大組織を裁くというのは無理なのかもしれない。悪事の限りを尽くし、さんざん甘い汁を吸っておきながらヤバくなると脱兎のごとく逃げ出す人はどこにでもいる(我が国にも)。東方で多くの人を殺しておきながら戦後はちゃっかり実業家に転身し、混乱に乗じて「濡れ手で粟」の輩も多かったに違いない。それはヴォルフガング・シュタウテ監督が撮った「Die Mörder sind unter uns(殺人者は我々の中に)」(1946)で告発したとおり。あの作品では、人殺し将校が鉄兜を溶かして鉄鍋にし、ぼろ儲けしていたっけ。また、すべてを自殺したヒトラーやヒムラーの責任にしたり(死人に口なし)、「自分は知らなかった」「命令に従っただけ」と言い逃れをしたりする者も多かった模様。そういえば、アルゼンチンに逃れていたアイヒマンがイスラエルの法廷に引きずり出された時も、平然とそう言ってのけていた。「凡庸な悪」とは、まことに名言なり。

 

 とにかく、あの裁判について、ほんの少しだけど知ることができてよかった。もう長くニュルンベルク裁判についてはドキュメンタリー以外では映画化されていないので(記憶する限り、統一後は一つもないんじゃないかしら…)、そのうちまた大物監督がこのあたりを描くのではないかと密かに思ってるワタクシ。(その時は…と、とらたぬの下心があることも正直に打ち明けます、ハイ)

 

 自分のメモとして、12の継続裁判を下に書き出しちゃいます。訳語は本書のママ。

 

1.医師裁判

2.ミルヒ裁判

3.法律家裁判

4.ポール裁判

5.フリック裁判

6.IGファルベン裁判

7.南東戦線将官裁判(人質殺害裁判)

8.親衛隊人種・植民本部(RuSHA)裁判

9.行動部隊裁判

10.クルップ裁判

11.ヴィルヘルムシュトラーセ裁判(諸官庁裁判)

12.国防軍最高司令部(OKW)裁判

 

ニュルンベルク継続裁判 - Wikipedia

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