字幕ほにゃく犬のダラダラほにゃく日記

字幕ほにゃく犬の日常をぐだぐだと書いています

追記

 オルトナーさんの件でもう1つ。戦後のドイツは徹底して過去に向き合ってきたと思われがちだけど、実はそうではない。戦後はむしろ、もう過去は振り返らずに前を向き、経済の立て直しに集中したいという雰囲気だったという。その後、アイヒマン裁判やアウシュヴィッツ裁判、68年運動(戦争を経験していない世代が、戦争世代の親に対して批判的な目を向け、学生運動が激化した)やヴィリー・ブラントに代表される社民党への政権交代などを経て、徐々に過去を振り返るようになったという。その後の徹底ぶりは私たち日本人もよく知るところ。

 

 ただ、このように徹底して歴史教育を行ったのは西ドイツのみ。東ドイツでは、ファシズムの責任はすべて”帝国主義的な西側にある”とのスタンスだった。そのために、西ほど徹底しては行われなかった模様。旧東独にペギーダなどの極右的な思想を持つ人が多いのも、それと無関係ではないという指摘もある。もちろん、失業率の高さなどの要因もあると思うし、それだけが理由ではないと思うけど、原因の1つではあるかもしれない。

 

 そんな話を伺い、いろいろ考えながら帰途についた。