字幕ほにゃく犬のウハウハほにゃく日記

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ドイツ映画賞候補5「DER HAUPTMANN」

 おっ これは面白そう。「Der Hauptmann」(直訳=大尉)。敵に包囲され、絶体絶命の危機に瀕した兵士が、乗り捨てられた車の中から大尉の軍服を見つける。それを着て逃亡を続ける兵士。大尉の軍服を着ているがゆえに、途中で落ち合ったドイツ軍兵士も彼に敬意を払う。怯えていた兵士も、だんだん自信を持つようになり、自分がエラい大尉だと思いこむようになる。そして残虐の限りを尽くすようになる…

 

 …という実話を元にした作品らしい。あらすじを読んだだけだから分からないけれど、痛烈な皮肉も込められている気がする。人は外見で判断しがち、ましてや軍服となるとますますそうなる。みんなが自分にひれ伏すのを見れば、勘違いだってしちゃうだろう。モデルとなったのは、ヴィリー・ヘロルトという人物で、終戦後に連合国によってギロチン刑に処せられたとのこと。

 

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 監督はロベルト・シュヴェントケ、主演はマックス・フーバッハーというスイス出身の若手。脇を固めるのはアレクサンダー・フェーリングやミラン・ペシェル、フレデリック・ラウという実力のある人気俳優。面白そう。監督の名前はどこかで聞いたことがあるなぁと思って検索したら、アウグスト・ディール主演「Tatoo(タトゥー)」の監督だった!これは昔、2005年度のドイツ映画祭で上映されたっけ。

 

 あらすじを読んで思い出したのは、ドイツではとても有名な戯曲「ケーペニックの大尉」。これまた実話を元にしていて何度か映画化もされている。20世紀初頭、古着屋で買った大尉の軍服を着た男が本物の陸軍部隊を引き連れ、市庁舎を襲ってお金を奪ったという事件。陸軍の軍人たちは、男が本物の大尉だと思いこみ、偽の命令に従って彼についていったという、なんともトホホな話。どの国でもありそうな話だけど、ドイツは特に権威主義的で上からの命令を厳格に守るところがあるから、こういう事態が起こるのかも。