字幕ほにゃく犬のダラダラほにゃく日記

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Berlin, Berlin, die Mauer muss weg の歌 & 「マルクス・エンゲルス」試写

 壁の話の続きを…。昨日、ベルリンの壁の件でいろいろ記事を読んでいるうちに思い出した!1987年のイースターに東ベルリンの友人を訪ねたのだけど、その際にご主人が「ね、この歌知ってる?」と言ってラジオを聴かせてくれた。東ベルリンだったけど、あれは西ベルリンの放送局からの音楽だったと思う。それが下の歌。「ベルリン、ベルリン」という女性の合いの手(?)と「Die Mauer muss weg! (壁なんていらない)」という歌詞がヒジョ~に強烈だった。しかもいろいろな政治家の演説を編集でつなげてある。ホーネッカーっぽい声も聞こえる。「え?こんなの普通に聴いていいの?」と思った記憶がある。

 

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 31年ぶりに聴いた。ああ、懐かしや~~

 

 

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 ところで昨日は試写で仏独ベルギー合作「Le Jeune Karl Marx」を観に行った。邦題は「マルクス・エンゲルス」。ドイツ語タイトルだと「Der Junge Karl Marx」。若き日のカール・マルクスが主人公。彼がフリードリヒ・エンゲルスと知り合い、「共産党宣言」を完成させるまでの日々が描かれている。カール・マルクス役はアウグスト・ディール。アウグスト君の知的でちょっと神経質な雰囲気がマルクスによく合っていた。もちろん、髪の毛はもじゃもじゃ。エンゲルス役はシュテファン・コナルスケ。カールの妻イェニ―はヴィッキー・クリープス。この女優さんは不思議な魅力のある人だと思う。数年前にドイツ映画祭で「リンの夢」という不思議な作品が上映されたのだけど、その時の主演だった。不思議ちゃんであーる。さらに昨年の東京国際映画祭でも「グッドランド」でこれまた不思議ちゃんを好演。きっと本人も不思議ちゃんなんだろう。

 

 「唯物史観」とか「余剰価値理論」とか、とにかく難しいキーワードのオンパレードだったので、見ながら頭に「?」マークが点灯しまくっていた。ううう、お恥ずかしや~。実はこの映画、昨年の夏に飛行機で観たのだけどほとんど理解していなかったことが分かった(恥)ただ、ブルジョワとプロレタリアに社会が分断している様などを見ると、これは現代にも通じるものがあるのでは…と思って背筋が寒くなった。富める者はますます富み、持たざる者はますます貧しくなっていく…というのは今の日本でも感じられる。ううう、歴史は繰り返すんだろーか…。

 マルクスは1818年5月5日生まれなんだそうで、今年は生誕200年!今年、この作品を上映するのはとても意味があるように思える。字幕は寺尾次郎さん。こんな難しい作品をよく分かりやすい字幕で…と感心しながら拝見した。セリフはフランス語+ドイツ語+英語が入り乱れる。アウグスト・ディールのフランス語が美しくて(私にはそう聞こえた)うっとり。公開は今年の4月。東京は岩波ホールで。たぶん、そのあと全国で順次公開されると思う。

 

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