字幕ほにゃく犬のダラダラほにゃく日記

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フランス映画「婚約者の恋人」

 そうそう、先週はもう1本映画を観たんだった。フランソワ・オゾン監督の「婚約者の恋人」。原題は Frantz。フランス映画だけど、第一次大戦後のドイツが舞台とあって、6~7割はドイツ語、3~4割がフランス語という感じ。モノクロームの映像がとても美しかった…!舞台はクヴェートリンブルク。ハルツ山脈の北に位置する旧東独の都市。実は今年の2月に行こうかと思ったのだけど、極寒だからやめたほうがいいという意見もあって断念。木組みの家はモノクロームの映像だと、美しさがさらに際立つ気がする…。ううう、こんなに美しい街なら極寒でも頑張って行けばよかった!

 

frantz-movie.com

 

 主人公アンナ役を演じたパウラ・ベーアの美しいこと…!この作品での彼女の演技はドイツでも大絶賛されていたので、前から見たいと思っていた。パウラ・ベーアを初めてスクリーンで見たのは、もう何年も前。残念ながら日本では未公開だけど「Poll」という作品(「4分間のピアニスト」「ブルーム・オブ・イェスタディ」のクリス・クラウス監督、2010年)。レジスタンスの青年に恋心を抱く早熟の少女という難しい役どころを演じていて「おお…!」と思ったのが最初。目ヂカラがハンパないなーと思ったのだけど、あの時の印象は今も同じ。目ヂカラの女優さんだと思う。

 

 第一次大戦で婚約者フランツを亡くし、悲しみにくれるアンナ。そんなアンナの前に、フランツの友人という男が現れた。彼の存在に癒されるアンナ、そしてフランツの両親。だけどその友人はある秘密を抱えていた…という話。これ以上書くとネタバレになっちゃう。今でこそドイツとフランスは蜜月の状態だけど、何度も戦争をしてきているし、たくさん血も流れたしで、当時の国民の憎しみや恨みはそうとう深かったんだなぁと思わされる。フランス語は分からないのだけど、ドイツ語とフランス語が飛び交う空間の、なんと居心地のよいこと…❤ フランス語って映画が似合う言語だなーなんて思っちゃった。聴いているだけで自分もスクリーンに吸い込まれていくような感覚。いいなぁ、フランス語ができる方が羨ましい。(☜たった1日で挫折したというワタシの黒歴史💦💦)

 

 字幕翻訳は丸山垂穂さん。おしゃれで素敵な字幕だったな〜〜❤

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