今まで秘密にしていたけれど、ワタシは密かにライ麦パンを焼いている。腕はまだまだなので、間違っても不格好なパンを撮って載せたりはしない。「んまい!」などとジマンをすることもなく、密か~~に焼いている。ライ麦パンはイーストでは膨らまないので、「Sauerteig」という魔法の粉を入れている。ライ麦で発酵させた酵母みたいなモノと言えばいいのだろーか(お詳しい方、ご教示びて)。日本ではよく「サワードゥ」と呼ばれている。これまではドイツにちょくちょく行っていたので、行くたびに仕入れていた。ところがこのコロナ禍。ドイツに行けない(ToT)。魔法の粉も買えない。ストックも残すところ、あとわずか。
ちぇっ あと少しかぁ…と思いながらガサゴソ探していたら、奥のほうから忘れ去られた古いのが出てきた。前に買ってみた「本生タイプ」。どろっとした液体状のサワードゥなのだけど、なんと賞味期限が半年も過ぎている。
うーむ。半年も過ぎてたらアカンやろうなぁと思いつつ、Sauerteig も残すところあとわずかなので、もったいなくてとても捨てられない。ええい、開けちまえ!とばかりに開封してみた。
…味噌の香り…
発酵食品だもん、そりゃ香りも似ているよね。だけど、ライ麦パンの香りとはほど遠い。古くなった味噌みたいな香りになっていた。いや、「臭い」と書いたほうがいいかもしれない。だけどもったいなくて捨てられない。ええい、入れちまえ!とばかりに入れてしまった。
プ~~~~~ン
うーむ。レンジの発酵モードで発酵させている間も怪しげな臭いが漂ってくる… 大丈夫かなぁと思いながらも、ええい、焼いちまえ!とばかりに焼いてしまった。
お?またもや不格好だけど、味噌の臭いが消えてる…。これは確かにライ麦パンの香り!いや、でも味はヤヴァイかもしれない。だって半年前に賞味期限が切れてるんだもんね。だけどもったいなくて捨てられない。ええい、食っちまえ!とばかりに口にいれてみたら…
んまい♡
こりゃビックリ。美味しいではないか~。あんな怪しげな味噌の香りがしたのに、焼いたら“味噌臭”は消えていた。味もいつものより美味しい。恐るべし、発酵食品。我ながらいいお味だ。(だけど半年も賞味期限が切れているものは、やはり危ない。よい子はマネしないでね。)