オリンピックが始まった。昔はオリンピックが楽しみだったし、あの雰囲気も大好きだった。コマネチとかオルガ・コルブト(コルブト降りを覚えている人、どれだけいるかなあ?)ジャネット・リン(古い)とかカタリーナ・ヴィットとかマーク・スピッツ(さらに古い)とか、とにかく花形の選手の演技や競技を見るのはとても楽しかった。閉会式になると「明日から見られないんだ…」と寂しくなったものであーる。
しかーし。今回はとても複雑な気分。実は私、招致の時から反対だった。ドイツ関係や翻訳関係の人は反対の人が多いように思うのだけど、一歩外へ出て「オリンピック反対」と言うと異端児扱いされてトホホとなったのをよく覚えている。
今回も、オリンピックが始まると案の定、Twitter のタイムラインには「金メダル!!」とか「●●選手を応援しよう!」とか「ニッポン頑張れ!」というのが目につくようになった。選手に罪がないのはよく分かる。また、組織委員会の末端の人たちやボランティアで汗を流す人が純粋な思いで頑張っているのも知っている。どうしても受け入れられないのはそういった純粋な人たちを利用する政治家、五輪貴族、中抜きする企業(D通にPソナなど)、お金の臭いをかぎつけて群がる人々。日本人選手が金メダルを取ると、世論が一気によからぬ方向へ動きそうで心配。1936年のベルリンオリンピックを連想する。あれはモロ、国威発揚のためのオリンピックだった。そしてその後のナチ・ドイツの運命は誰もが知るところ。秋の選挙はどうなってしまうんだろう。いや、その前にコロナの感染が拡大して医療崩壊になったら日本はどうなるんだろう。
Süddeutsche Zeitung (南ドイツ新聞)の記事はかなり正確でよいと思った。今の日本の悪いところを突いているので、読むと辛いけれど。