字幕ほにゃく犬のダラダラほにゃく日記

字幕ほにゃく犬の日常をぐだぐだと書いています

für か wegen か

 昨日は終戦記念日。キナ臭くなっている今の世の中、戦争だけは絶対にしてはならないと改めて思う。昨日、たまたま目にした有名人のブログ。そこでも平和を願う切実な言葉とともに、特攻隊員の遺書が紹介されていた。確かに胸がはりさけそうな内容。多くの人が、「日本を守るために戦い、犠牲となった方を忘れてはならない」とコメントを寄せていた。

 

                  え?

 

 あのムチャな戦争で、多くの人たちが犠牲になった。尊い命が失われた。未来があるはずの若者が死ななければならなかったなんて、どんなに無念だったことだろう…。「お国のために」。この「ため」って、für ではない。 wegen だ。お国のせいで、無謀な戦争を始めた人たちのせいで亡くなったんだ。それを忘れ、彼らが守ってくれたお陰で今の平和がある、という発想になると、また同じ過ちを犯してしまうのではと心配になる。これに自己犠牲を強いる教育勅語が合わさったらもう… そもそも、あの戦争は防衛戦争ではない。侵略戦争であったわけだし、多くの人を死に至らしめたことを忘れてはならないと思う。

 

 広島の平和公園にある石碑に刻まれた言葉を改めて思い出す。「過ちは繰り返しませぬから」。今の世の中、本当に不安だ… 半世紀以上生きてきたけれど、こんなに不安に駆られるのは初めてかもしれない。

 

f:id:alichen:20170816072532j:plain