字幕ほにゃく犬のダラダラほにゃく日記

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「ブリキの太鼓」 その2

 昨日の夜、どうしても見たくて届いたばかりの「ブリキの太鼓」DVDを見てしまった。142分なので、見終わったのは真夜中。日本語字幕つきは、もしかすると初めてかも(記憶が曖昧)?昨日も書いたけど、初めて見たのはドイツのTV。その後、どこかでもう一度ちゃんと見た記憶があるのだけど、それがドイツだったか日本だったか覚えていない。。今回落札したDVDのジャケットによると、原作本を翻訳された高本研一さんとおっしゃる独文学者の方が日本語字幕もご担当されている。

 

 とにかく、通しで見たのは30年ぶりくらい。当時はまだ身もココロも若かったから、とにかく衝撃を受けた。成長を止めたオスカルが、見た目は3歳なのに大人の女性に“いかがわしい行為”をしてしまうシーンなんて、「ひゃ~💦💦 これって犯罪!」みたいな感じで目を覆った。”小柄な人々”による前線の慰問団も見ていて辛い。今の時代なら絶対にアウト。まず撮れないだろう。そして全体に流れる何とも言えない閉塞感と不穏な空気。ナチスに蹂躙されるダンチヒという土地柄なのか、とにかく怖いと思った。

 

 そして30年後。悲しい映画も、グロい映画も、ゲスい映画もたっぷり見てきた。だけど子役にベッドシーンやきわどいシーンを演じさせるのは今も抵抗がある。オスカル役のダーヴィット・ベネントは1966年生まれ、この作品の製作が1979年だから撮影時はおそらく12~13歳くらい。3歳という設定も違和感がないのは、彼がドイツ人にしては小柄かつ童顔だったからだろう。だけど12歳の子にあんなきわどいシーンを…💦💦   …と、オバサンは心配になってしまうのであった。ダーヴィット君はその後も俳優として生きているみたいだけど、12歳の頃にあんな倒錯した役を演じてしまったら歪んでしまいそう。

 

 しかーし。こうしたシーンも含め、当時の観客がいろんな意味で衝撃を受けたのは理解できちゃう(「いろんな意味」というのは、いろんな意味^^;)もちろん、反戦のメッセージも伝わってくる。彼の周りの人たちが命を落としていくのは辛い(でも「反戦映画」というジャンルに入れるのはどうかなぁ…)恥ずかしながら、私は原作をまだ読んでにゃい。これは読まなくてはっ

 

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 出演者が名優と呼ばれる人ばかり。オスカル役のダーヴィット・ベネントはもちろんのこと、お父さんのマリオ・アドルフや、住み込みの若い女性を演じたカタリーナ・タールバッハがすばらしかった。カタリーナ・タールバッハは東ドイツ出身の女優だとばかり思っていたけれど、70年代に西へ亡命してたのね。